香港在住15年以上、国際結婚で英語、中国語(普通話・広東語)を中途半端に操り(笑)、香港が第二の故郷になっているトニー(@enjoyhklife)です。
日本でもすでにメディアで報じられていますが、週末は香港のデモ活動で大きな動きがありました。
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8月31日:警察はデモ行動を許可せず、無許可での抗議活動に
8月31日は、警察側はデモの開催を許可せず、無許可の状態での抗議活動となりました。
デモ側は政府庁舎に火炎瓶を投げ込んだり、路上で火を放ったりなどして行動が過激化してきています。
また、警察側も、これまでの催涙弾に加えて放水砲を使ってデモ隊を排除しようとし、多くのデモ参加者が拘束されました。
私はこの日、日中は新界(ニューテリトリー)エリアにいたのですが、夜に銅鑼湾に来ると、大変な状況になっていました。
地下鉄・銅鑼湾駅内はデモ隊のたまり場となっていて、地下鉄内の広告や壁に黒スプレーでスローガンを書いていました。
また、出口を出ると大量の警察車両が並んでいて、多くの警察が突撃を待っているかのように待機していました。
そっちのほうに歩いていくと、「こっちには来るな」と合図されたため、大回りしていくことに。
現在、地下鉄銅鑼湾駅はデモ隊の休憩所になっている。黒スプレーでメッセージを書いているシンナーの臭いがキツかった。
外に出ると警察が集まっているエリアがあり、こっちには来るなと指示。
昼間、新界エリアは全く普通の平和な香港だったのに、今日の銅鑼湾は市街戦の真っ只中のよう。#香港デモ pic.twitter.com/ES6MiNlXWX— トニー@海外リーマン (@enjoyhklife) August 31, 2019
そして、夜中には、警察が太子(プリンスエドワード)駅になだれ込み、地下鉄の乗客を警棒で殴るなどする事件が発生。
それに怒ったデモ隊などが旺角(モンコック)警察周辺に集結するなど緊張状態となりました。
情報の錯そう。何が真実かわからない状態
最近の警察とデモ隊との衝突には、さまざまな情報が飛び交っていて、何が本当なのかの判断が難しい、というのが正直なところです。
この地下鉄襲撃事件に関してもそう。
昨日、駅内で一般市民を殴る香港警察。 pic.twitter.com/29b7mbaDLJ
— 周庭 Agnes Chow Ting 😷 (@chowtingagnes) September 1, 2019
ぱっと見、警察が無差別に一般市民を殴っているように見えるのですが、以下のようにデモ隊が市民(?)を攻撃していることが警察に通報され、警察が地下鉄になだれ込んできたという話もあり。
ただ、このおっちゃんもなぜハンマー持っているのか、って話ですが。。。
香港地下鉄、デモ隊が一般客を攻撃 pic.twitter.com/NxYCxO3aZU
— 宋 文洲 (@sohbunshu) September 2, 2019
それぞれが、登場人物が良くわからなかったり、情報が一部だけ切り取られて報道されたり、SNSで拡散されています。
そして、中途半端な情報で多くの人が、「警察が悪い」「デモ隊が悪い」と感情的に反応してしまうため、冷静に物事を見つめることもできないし、事態が流動的なので、検証している時間もありません。
私としては、いかなる状況でも暴力に対しては反対ですが、どっちが正しいとかは判断できない状態です。
今はただひたすら、状況が改善して、再び香港が平和と安定を取り戻すのを願うのみです。
9月1日:デモ隊が香港空港入口を封鎖
昨日、9月1日には舞台は再び香港国際空港に。
デモ隊が空港の入口を封鎖。
市内から空港までの交通網が大きな影響を受けました。
警察側が、強制排除の姿勢を示したためデモ隊も撤収し、12日~13日のような多くの便が欠航となるような大事には至りませんでしたが、多くの旅行者が空港までたどり着く妨げとなりました。
今後のデモの予定
そして、今日と明日にわたって大規模ストライキ、学生による授業のボイコットが行われています。
特に学生による授業のボイコットは大きな規模にわたっていたようです。
(写真:香港蘋果日報Facebookより)
今朝は朝から駅の出口で警察が各所に待機していました。
仕事にも特に影響はありませんでしたが、この大規模ストライキや授業のボイコットは明日まで続くとのことです。
今後の日程は以下のように予定されていますが、正直その日になってみないと実際どのようになるかはわからない状況です。
(写真:在香港日本国総領事館ウェブサイトより)
当面、香港の今後の行方を見るうえでカギとなるのは、以下の2つの行事が香港においてどうなっていくのか、ということかと思われます。
- 9月11日から香港で開催される「一帯一路サミット」
- 10月1日の中国建国70年に当たる国慶節(建国記念日)
デモ活動長期化による香港経済への影響が深刻
私の周りでも飲食業界で働いている友人などいますが、とにかく状況が深刻となっています。
ホテルや飲食業界では、中国からの旅行者の減少によって、早期有給取得や無給休暇をとらされている人が増えています。
以下の記事でも香港のホテル宿泊価格が安くなっていることを指摘していますが、ホテルや飲食、小売りなど観光関連業界で働いている人にとってはデモの長期化は死活問題となっています。
また、今後は不動産価格が下落してくることも十分に考えられます。
経済の大幅鈍化は、香港、中国、デモ隊にとってもメリットはないので、早期の解決が望まれます。
香港の情報を得るための情報源
先日の記事でも掲載しましたが、香港の最新情報を得るための情報源をいくつか載せておきます。
★在香港日本国総領事館:「新着情報」欄で、デモに関する注意喚起を見ることができます。
「香港における今後の主な抗議活動や関連情報等」でデモが行われる予定の場所が見れますが、実際にデモが行われる場所は非常に流動的で、当日になってみないとわからないというのもありますので、最新の情報を得る必要があります。
★香港蘋果日報:香港の大衆紙「蘋果日報」のフェイスブックサイトです。中国語。リアルタイムの状況が確認できます。
言語は中国語ですが、リアルタイムでの状況がアップされていますので、デモが行われれている場所をグーグルマップで確認しながら、デモの場所を避けましょう。
★香港国際空港:画面上の「Important Notice」で注意情報が見れます。
★香港MTR(地下鉄):「Service Status」から運行状況を見ることができます。
香港にいらっしゃる際は、どうかお気をつけて香港の滞在をお楽しみください。
私の大好きな香港が一日も早く安定した状態に戻ってくれますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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