前回の記事で、2020年1月末から2月にかけての新型コロナウイルスに対する香港の状況と対応についてお話ししました。
今回は2020年3月の状況についてお話ししたいと思います。

2020年3月に入ると、中国本土における状況は厳しい移動制限など政府の対応もあってピークから収束方向へ、感染拡大の舞台が、中国からヨーロッパ・アメリカなど世界に人がっていきました。
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新型コロナ感染拡大:香港政府の対応(2020年3月)
日本領事館のサイトにまとめられている、新型コロナウイルスによる感染症に関する通知をもとに、時系列を追ってみていきたいと思います。
3月10日:北海道、ヨーロッパ一部地域に滞在歴のある入境者に検疫措置
北海道は、2月末の急速な感染拡大を受けて鈴木知事が2月28日に「緊急事態宣言」を発令。
2月28日から3週間、道民に対し、週末の外出を控えるなど呼びかけました。
また、イタリアの一部地域に出していた入境者の検疫措置をイタリアの全土と、フランス・ドイツ・スペインの一部地域に拡大しました。
3月19日:中国本土、マカオ、台湾以外の全ての国・地域からの入境者に検疫措置
新型コロナウイルスは、中国本土における感染の縮小、それに反してヨーロッパやアメリカでの感染の急速に拡大。
3月17日、香港政府は中国本土やマカオ、台湾を除くすべての国・地域からの入境者に対して14日間の検疫措置をとると発表しました。
施行は19日の午前0時から。
この強制検疫の実施期間は3月19日から6月18日までの3か月とも発表されました。
3か月っていうのは長いですね。。。
香港政府は、それだけ新型コロナウイルスの感染拡大収束に時間がかかるとみているのでしょうか。
また、入境者は位置確認を行うための以下のようなリストバンドをすることがもとめられました。

(写真:rthkサイトから)
原則として、検疫対象者は14日間は外出禁止。
違反者に対しては最高罰金2万5000香港ドル及び禁錮6カ月の罰則を課すことも示されました。
3月21日:学校の休校措置を無期限延期に
当初、4月20日には再開予定だった香港の小中学校及び幼稚園ですが、香港政府は再開を断念。
また、休校措置についても期限を設けず、無期限延期としました。
小学校の学費は払っているのに、学校はない。
何とも言えない状況ですね。。。

3月25日:非香港居民の入境禁止
新型コロナウイルスが世界的に急速に拡大していく現状を踏まえ、香港政府はついに、25日から、海外から飛行機で到着したすべての非香港居民の入境を禁止することを発表しました。
期間は暫定期間として14日間。
また、香港国際空港でのすべてのトランジット(乗り継ぎ)サービスも停止に。
3月29日:4人を超える集まりを禁止
既に欧米では叫ばれていた、Social Distancing(社会的距離戦略)ですが、これが本虚でも実施されることとなりました。
3月29日午前0時から、暫定期間を14日間として、公衆の場での4人を超える集まりを禁止。違反者には罰則も課されることとなりました。
ただし、職場、政府、法廷、立法会、区議会、婚礼、葬儀等は除外されます。
さらに、28日午後6時から14日間、ゲームセンター、サウナ、ジム、劇場、パーティールーム、アイススケートリンク等の施設を閉鎖。
また、レストラン、バー、喫茶店などの飲食店において、次の規制が課されることとなりました。
- 席の使用は店の50%まで。
- テーブルの間は最低1.5メートル空ける。
- 1テーブルの4人を超える利用は不可。
- 客は食事中以外はマスクを着用。
- 店は客の体温検査を行う。
- 店は消毒液を提供する。
4月6日:非香港居民の入境禁止が無期限延期に
当初、3月25日から14日間を期限としていた非香港居民の入境禁止措置ですが、香港政府は通知があるまで無期限延長としました。
グローバルに人の移動が制限される状況が続いています。
まとめ
3月に入り、当初中国本土で拡大していた新型コロナウイルスが、欧米を始め世界に感染拡大。
それに従い、香港政府の対応も、対中国本土から対全世界となっていきました。
現在は、グローバルで人の移動が制限されて、香港においても自宅勤務や勤務地を分けるなど、様々なBCP、事業継続計画(Business Continuity Plan)が立てられ、実施されています。
なんとか、4月が状況のピークとなって、早期に新型異なウイルスの状況が収束してくれることを願っています。
(参考)
在香港日本国総領事館 新型コロナウイルス感染症関連情報
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